国内公道でドライバエージェントの実証実験を開始します(8/30~12/10)

2021/08/11


8月30日(月)から12月10日(金)の約3か月半の間、シャープ株式会社、株式会社ポットスチル、および名古屋大学の3者が連携し、モバイル型ロボット「RoBoHoN(ロボホン)」(シャープ製)を活用したドライバエージェントシステムによる運転行動改善効果を検証する実証実験を行います。

ドライバエージェントシステムの概要

田中貴紘特任教授がグループリーダーを務める支援手法開発グループでは、既存の小型ロボットを活用した車載可能なシステムとして安全運転を支援する「ドライバエージェントシステム」の研究開発を進めています。

昨今、高齢ドライバによる交通事故が社会問題化し、その解決が喫緊の課題となっています。支援手法開発グループは、本システムによってその課題の解決に取り組んでいます。

ドライバエージェントシステムでは、「運転中の支援」として注意喚起や運転行動への示唆を、「振り返り支援」として運転後の運転評価などを提供します。

これまで危険な運転への自己認識を促したり、運転を客観的に評価してその結果をフィードバックしたり、同乗者がいることで事故率が低下する同乗者効果を応用したりするなどして、事故低減への効果を実証してきました*1、2。

  1. 田中貴紘ほか:運転支援エージェントの継続利用によるドライバの運転行動と自己認識の変容 -運転寿命延伸を目指したドライバ運転特性研究(27)-,自動車技術会2021春季学術講演大会, No.65, No.291 (2021)
  2. NU COIマガジン第2回「ドライバエージェントが叶える未来」

実証実験の概要

本実証実験では、すでにロボホンを所有しているロボホンオーナーの協力を得て行います。公募によって集められたロボホンオーナーに、ふだんの運転時にドライバエージェントシステムを使ってもらい、その運転支援効果を検証します。

また、擬人化HMI(ヒューマンマシンインタフェース)の方が友人や配偶者よりも、運転に対する指摘が受け入れられやすいことから、ロボホンを活用することでドライバエージェントシステムへの受容性が高まることが見込まれます。

なお、シャープにはロボホンをドライバエージェントとして活用するためのアプリケーションの開発・配信に、ポットスチルには収集したデータの分析に、それぞれ協力してもらい実験を実施します。

〔研究グループページ〕

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